既に昨日までのフライトで十分満足したので、今日は少し目先を変えてユングフラウヨッホへ観光に出かける。ヨッホでもすばらしい天気に恵まれ、しばし観光客気分を味わった後下山。グリンデルワルト・グルント駅には午後1時に到着。駅で他のメンバーと合流して、3度目のフィルストに上がる。
テイクオフ前で軽くサーマルを引っかけてから、いつもの西隣りの尾根へ。昨日とは違って強いサーマルでぐいぐいと上がっていき、あっという間にリーティをトップアウト。インターラーケン方向に機首を向けてみるが、シーニゲプラッテ上空に雲はない。月曜の今日はインターラーケンに降りるわけにはいかないので、必ずリターンしなければならない。このままシーニゲプラッテまで飛んでもリターンは難しいと考え、途中で引き返す。
引き返してきてから再びリーティをトップアウトして、今度は対岸のメッテンベルクへ向かう。メッテンベルクの荒々しい岩肌の斜面に恐る恐る近寄って、少しずつ高度を上げる。山の両側を挟むように流れる氷河が美しい。徐々に斜面との間合いを詰めながらセンタリングを続け、900m程ゲイン。ついにメッテンベルクをトップアウト。高度は3300mを少し超えている。眼下に広がる岩と雪と氷河からなるこの厳しくも美しい状景に、恐怖とも畏敬とも何とも表現しがたい感情が湧いてくる。
次は、隣りのアイガーにトラバース。稜線の端っこにレベルでとりつくが、アイガー北壁は日照がまだ十分でなく、リフトは感じられない。弱いリッジをとりながら、斜面をなめるようにフライト。満ち足りた気分に包まれたままアイガーの斜面を離れ、みんなの待つグルント駅横のランディングに降りる。
本日のフライト 1本で1時間35分
* ランディング後しばらくしてから、アイガーの稜線にサーマル雲が一列にできていた。もうしばらくねばっていたらアイガーをトップアウトできたかも!?