ツアー3日目の今日は、前の2日間以上に良い天気だ。アルプスにも雲ひとつかかっていない。1本目のフライトはアミスビルから。リフトはないけれど、のんびりと景色を眺めながらのフライトを楽しむ。
今日は弱い北風でサーマルコンディションも良く、日曜で軍の飛行場もお休みなので、グリンデルワルトのフィルストからテイクオフしてインターラーケンまで飛べそうだ、とガイドのレモンが言う。
フィルスト山頂のレストランで昼食をとった後にテイクオフ。既に多くの機体がソワリングしている。テイクオフ前で少し上げてから、右手の谷を渡って西隣の尾根にとりつく。形のちぎれたサーマルと格闘するがなかなか上がらない。上空にはこの尾根を既にトップアウトしてインターラーケン方向を目指す機体がいくつも見える。1時間程上がりつ下がりつした後、ようやく良いサーマルをヒット。やっとのことでこの尾根の山頂リーティ(2757m)をトップアウトする。足元の赤茶けた山肌が荒々しい。行けるかも。
リーティからさらに奥にあるファウルホルン(2680m)を目指す。その山頂にはホテルとスイス国旗が見て取れる。ファウルホルン上空で再び良いサーマルをヒット。ぐんぐんと高度は上がり、ついに今回のフライトツアー最高高度の3350mに到達。さすがに少し寒い。改めてまわりを見渡すと、地上は少し霞んで見えるが、空の色は深く青い。北側にはブリエンツ湖。西の方にはシーニゲプラッテ。そしてその向こうにはインターラーケンの街とトゥーン湖が見える。これなら行ける。
ファウルホルンから先は、確実にインターラーケンへ到達することを第一に考えて、慎重に進む。途中の小さなサーマルもていねいに拾って、シーニゲプラッテにはレベルで到達。もはや何の問題もない。
まだ時間が早いためか、シーニゲプラッテにはサーマルはなく、そのままインターラーケン上空へと進む。街の上空で弱いサーマルをヒットするが、ゲインするには至らない。そして遂に、トゥーン湖畔のメインランディングにランディング。2時間5分、直線距離にして約18kmのフライトであった。
ツアー出発前には思いもかけなかったクロカンの成功で顔のゆるみが止まらない私であったが、グリンデルワルトに降りた他のツアーメンバーが、インターラーケンに戻ってくるまでにはまだ時間がありそうだったので、シーニゲプラッテに上がってもう1本フライト。大満足の一日であった。
本日のフライト 3本で2時間35分